マイソクの作り方|なぜあなたの会社で決まらないのか

マイソクを改善しているのに、思ったように申込みにつながらない。テンプレートを変えたり、デザインを整えたり、色々試しているのに結果が出ない。このような状態に陥っている会社は少なくありません。
ただ、ここは少し厳しい話になりますが、マイソクをいくら改善しても、効果が大きく変わることはほとんどありません。これは理論ではなく、事実です。マイソク本来の使い方を誤ってしまうと、本来改善すべきポイントを見誤る可能性があります。
マイソクテンプレート
マイソクで申込みは増えない理由
まず前提として理解しておきたいのは、申込みの大部分はマイソク以外の要素で決まるということです。成約の有無を左右する主な要素は、次の通りです。
- 物件の立地やエリアの需要
- 家賃や初期費用などの条件
- 写真のクオリティ
- 掲載媒体や露出量
これらは「そもそも内見されるかどうか」を決める要素であり、マイソクの影響範囲を大きく超えています。
実際の現場でも、条件の良い物件はマイソクの完成度が多少低くても申込みがあります。一方で、条件が弱い物件は、どれだけデザインを整えても内見にならないケースがほとんどです。
つまり、マイソクはすでに検討に入っているお客様の意思決定を後押しする役割に近いものだと言えます。
それでもマイソクが重要な理由
マイソクは申込みを増やすツールではありませんが、決して不要なものではありません。むしろ、最終判断に大きく影響する重要な資料です。
判断を止めてしまう原因
例えば、次のような状態だと、検討していたお客様が離脱してしまいます。
- 情報が整理されておらず分かりにくい
- 必要な情報が不足していて不安になる
- 統一感がなく素人感満載のダサいデザイン
こうした小さな違和感が、「なんとなく不安」という感情につながり、最終的な見送りの原因になります。マイソクの役割は、申込みを増やすことではなく、機会損失を防ぐことです。
人はマイソクを細かく読んでいない
多くの方が見落としがちですが、お客様はマイソクをじっくり読んでいるわけではありません。実際の接客現場では、資料は「読むもの」というより「確認するもの」として扱われています。
お客様が見ているポイント
お客様が短時間で確認しているのは、主に次のような情報です。
- 家賃や初期費用
- 間取りや広さ
- 写真の印象
- 駅からの距離
- 物件の特徴
これらを数秒で見て、「あり」か「なし」かを判断しています。
マイソクは読む資料ではない
つまり、マイソクは文章を読ませる資料ではなく、一瞬で理解できる構造が求められます。情報を探さなければ分からない状態では、その時点で候補から外れてしまう可能性が高くなります。
重要なのは情報設計とダサいデザインの払拭
マイソク改善には情報の設計と、全体的な印象の2つが大きく作用します。もしあなたが、商品を決めるときに魅力が分かりにくいと興味を失うだろうし、資料が素人感のあるダサい印象だと怪しいと感じますよね。
情報設計がすべてを決める
重要なのは次の3点です。
- どの情報を優先して見せるか
- どの順番で視線が動くか
- 一目で理解できる構造になっているか
この設計ができていない状態で装飾だけを整えても、効果は限定的です。むしろ、過度なデザインは情報の理解を妨げることすらあります。
プロが設計したビジュアルが印象を決める
残念ながら作成者の方はプロのデザイナーではありません。セオリーに沿ったデザインの教育を受けていないため、基本のルールを知りません。
大きくは下記の3点です。
- レイアウト
- フォント
- 配色
どれだけ試行錯誤しても、見た目の印象を大きく変えることはできません。せっかくいい物件なのにエクセル感満載のビジュアルでは、印象が悪くなってしまいます。
なぜマイソクの効果が出ないのか
マイソク改善で効果が出ない原因は、非常にシンプルです。設計されていないことにあります。
よくある失敗パターン
現場でよく見られるのは、次のような状態です。
- 物件ごとにレイアウトがバラバラ
- フォントや色のルールが統一されていない
- 素人感満載のデザイン
こうした状態では、会社としての一貫性が失われ、資料全体から「なんとなく整っていない」という印象が生まれます。
素人感は価値を下げる
この「なんとなく整っていない」という印象は、想像以上に大きな影響を与えます。
- 安く見える
- 信頼性が低く感じられる
- 他社と比較して劣って見える
情報の内容が同じであっても、整理されているかどうかで評価は大きく変わります。逆に言えば、特別なデザインでなくても、整っているだけで信頼感は大きく向上します。
マイソクは会社の印象そのもの
マイソクは単なる資料ではありません。お客様にとっては、その会社のレベルや姿勢を判断する材料の一つです。
情報が整理されているか、見やすく設計されているか、全体に統一感があるか。こうした要素が揃っているだけで、「しっかりした会社」という印象につながります。
逆にダサいマイソクデザインはどれだけ統一感があっても、手作り感が否めず、会社の印象も悪くなります。(普通の書体では満足できず、奇を衒い下記のフォントを使う会社が多いですが、これはダサいのでやめましょう。)

フォーマット化とプロのデザインが成果を変える
マイソクの品質を安定させるためには、プロによるフォーマット化が非常に重要です。信頼感のあるビジュアルに設計されたプロによるフォーマットを整備することで、
- 品質のばらつきを防げる
- ミスを減らし作業時間を短縮できる
- 編集は素人でもプロ品質のデザイン
といったメリットがあります。さらに、属人化を防ぐことで、誰が作成しても一定のクオリティを維持できます。
それはそのままブランドになる
資料の品質が安定している会社は、それだけで信頼感が生まれます。一つ一つは小さな差ですが、積み重なることで大きな違いになります。結果として、「この会社なら任せられる」という印象につながり、選ばれる理由になります。
まとめ
マイソクは、検討段階にあるお客様の不安を取り除き、最終判断を後押しするための資料です。そして、そのクオリティはそのまま会社の信頼や印象につながります。
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ここまでお伝えしてきたように、マイソクで重要なのは「情報設計」と「全体の印象」です。
本当に重要なのは、情報の優先順位をどう設計するか、どの順番で見せるか、そして一目で理解できる構造になっているかどうかです。つまり、マイソクの成果を左右するのは「情報設計」にあります。
そして、設計された情報を判断する視覚に訴えかけるのが、信頼できる全体の印象です。素人感、手作り感がある資料デザインでは、安っぽさが拭えません。せっかくの高い買い物もモチベーションが下がってしまいます。
では、実際にどのように設計すればよいのか。その具体例として、実務での使いやすさを重視して設計したマイソクテンプレートを用意しました。

なぜこのマイソクがいいのか
このマイソクは一見シンプルな構成ですが、実務で使うことを前提に、非常に重要なポイントを押さえています。意識しているのは、読む前に理解できること、そして視線の流れに沿って自然に情報が入ってくることです。
まず最初に目に入るのは、物件名や家賃、そして写真です。特に家賃は、検討の可否を判断する上で最も重要な情報の一つであり、多くの人が最初に確認します。そのため、視線の流れの中で自然に認識できる位置に配置し、無意識のうちに判断できるように設計しています。
次に写真の配置です。写真は単なる視覚的な要素ではなく、生活イメージを瞬時に伝える役割を持っています。外観から始まり、リビング、居室、水回りといった順で配置することで、実際の生活を想像しやすい流れを作っています。文章を読ませる前に、直感的に「住むイメージ」が湧く構成にすることが重要です。
間取りについても、興味を持った後に確認される情報であるため、最初から目立たせるのではなく、次のアクションとして自然に視線が移る位置に配置しています。これにより、情報の流れが途切れることなく、スムーズに理解が進みます。アイコンも豊富に設置することで、充実した住環境を表現することが可能です。
一方で、管理費や敷金礼金、面積、築年数といった詳細情報は、最初からすべて見せる必要はありません。こうした情報は、ある程度興味を持った人が確認するものです。そのため、下部にまとめることで、視認性を損なわず、必要な人だけが確認できる構造にしています。
見やすさを生む設計のポイント
マイソクの見やすさは、情報の配置だけでなく、全体の印象設計によって大きく左右されます。実績が豊富なプロのデザイン技術を詰め込んでいます。
その中でも特に重要なのが余白の設計です。情報を詰め込みすぎると、どうしても見づらくなり、読む側に負担を与えてしまいます。余白をしっかり確保することで、情報が整理されて見え、結果として安心感や信頼感につながります。余白は単なる空白ではなく、視認性を高めるための重要な要素です。
また、色使いについても同様に考える必要があります。過度に装飾するのではなく、必要最低限に抑えることが重要です。グレーを基調にし、アクセントカラーも最小限にすることで、情報が際立ち、落ち着いた印象を与えることができます。
色を使いすぎると、かえって情報が分かりづらくなり、安っぽさにつながることもあります。シンプルに見えるデザインほど、実は意図的に設計されているということを意識することが重要です。
まとめ
マイソクで重要なのは、情報が整理されていること、見せる順番が設計されていること、そして信頼を得るための全体的な印象が鍵です。これらが揃うことで、見やすさだけでなく、安心感や信頼感が生まれます。
逆に、この設計ができていなければ、無意識のうちに「素人感」として伝わってしまいます。マイソクは単なる資料ではなく、会社の印象そのものになるという意識が重要です。
今回ご紹介した考え方をもとに、実務でそのまま使えるテンプレートを用意しています。まずは実際に使ってみることで、情報の整理や見せ方の違いを体感できるはずです。
マイソクテンプレート
グラフィックデザイナー/ディレクター
日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)会員
宅地建物取引士
認定心理カウンセラー
グラフィックデザイン歴21年、WEBデザイン歴10年、マーケティング歴8年。累計2,000案件以上の制作実績を持ち、チラシ・LP・SNS広告など“売上につながるデザイン”を得意とする。宅地建物取引士・認定メンタル心理カウンセラー資格保有。JAGDA会員。デザインとマーケティングを融合し、中小企業や個人事業主の成長に伴走する支援を行う。