
ビジネスパーソンのためのChat GPT活用大全
普段からChatGPTをなんとなく使っていましたが、効果的な活用方法が分からず、具体的な事例を知りたくて本書を購入しました。本書は、ChatGPT初心者向けの入門書で、81個の活用事例がプロンプト例とともに詳しく解説されています。2023年12月発行の比較的新しい書籍なので、最新の情報も得られます。
一般的に利用されているChatGPTの無料版は、GPT-3.5という言語モデルを採用しており、2021年9月までの情報に基づいています。そのため、最新の情報を求める場合には、必ずしも適切な選択肢とは言えません。一方、MicrosoftのBing AIチャットは、より高度なGPT-4.0モデルを無料で提供しており、GoogleのGeminiなど、AIサービスの選択肢は広がっています。これらのサービスは、それぞれ異なる強みを持っているため、目的に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。
プロンプトが良い結果を出すカギ
プロンプトとは、AIに何かを指示したり、質問したりする際に、最初に与える言葉や文章のことを指します。例えば、「俳句を作って」と伝える場合、「俳句を作って」という言葉がプロンプトになる。プロンプトは、AIが生成する結果を大きく左右。
自分の求める出力や精度の高い結果を得る為には、うまく指示を出さないといけない。抽象的な指示では期待通りの結果は得られない。
プロンプト作成のポイント
①指示を明確にする
②AIの立場を指定する
③条件を細かく設定する
④追加のプロンプトで精度を上げる
活用事例①文章を校正してほしい
■プロンプト書き方のポイント
①校正する際の注意点を明示する
②校正してほしいと指示する
③もとの文章を入力する
プロンプト
以下の文章を、文意を変えないように、校正してほしい。
原文
多くの人が使っているだろうチャットGPT(無料版)はGPT-3.5であり、2021年9月までの情報しか搭載されていないため、最新情報は拾えないのがデメリット。Microsoft「Bing AIチャット」はGPT-4.0が無料で利用でき、他にもGoogle「Gemini」など、AI活用サービスはどんどん増えていてその機能は様々。
簡潔で分かりやすい提案
多くの人が利用しているChatGPT(無料版)はGPT-3.5モデルで、2021年9月までの情報しか扱えないため、最新情報に弱いというデメリットがあります。一方、MicrosoftのBing AIチャットはGPT-4.0を無料で利用でき、GoogleのGeminiなど、AIサービスは多様化しており、それぞれ異なる機能を提供しています。
より丁寧な表現の提案
一般的に利用されているChatGPTの無料版は、GPT-3.5という言語モデルを採用しており、2021年9月までの情報に基づいています。そのため、最新の情報を求める場合には、必ずしも適切な選択肢とは言えません。一方、MicrosoftのBing AIチャットは、より高度なGPT-4.0モデルを無料で提供しており、GoogleのGeminiなど、AIサービスの選択肢は広がっています。これらのサービスは、それぞれ異なる強みを持っているため、目的に合わせて最適なものを選ぶことが重要です。
もっと活用
文章のどこを修正したか具体的に教えて
表現の統一: 「搭載」を「扱える」「採用」など、より自然な表現に置き換えました。
言葉の言い換え: 「拾えない」を「適切な選択肢とは言えない」など、より丁寧な表現に置き換えました。
接続詞の追加: 文と文のつながりをスムーズにするために、接続詞を追加しました。
説明の追加: AIサービスの多様性と、目的に合わせた選択の重要性を加えました。
活用事例②よりよい表現がないか知りたい
■プロンプト書き方ポイント
①文章の用途を明示する
②改良したい表現を指定する
③表現方法の差し替えを指示する
プロンプト
会議のレジュメで使用する際、「検討する」という言葉より適した表現方法を教えて欲しい。
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3つの表現を使った例文を教えて
活用事例③箇条書きをひとつの文章にしてほしい
■プロンプト書き方ポイント
①文章の用途を明示する
②箇条書きを文章にしてほしいと指示する
③箇条書きを明記する
プロンプト
以下の箇条書きを会議資料に使える文章にまとめてほしい。
・先月より新規契約数が減
・競合サービスのローンチが原因
・料金設定の改定、新規ターゲット要検討
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・ですます調の文章をである調の分に置き換えてほしい
・顧客に向けたメールの文章に書き換えてほしい
活用事例④商品のキャッチコピーを考えて欲しい
■プロンプト書き方ポイント
①商品の概要を明示する
②キャッチコピーの考案を指示する
③要望や条件を指定する
プロンプト
紙だけでなく、ペン入力に対応したパソコンやタブレットでも使用できるペンの商品「インクエレベーター(Inkelevator)」にふさわしいキャッチコピーをいくつか考えてほしい。ビジネスパーソンをターゲットにしたシンプルなキャッチコピーにしてほしい。
もっと活用
電子ペン対応のタブレットを使用している層に向けたキャッチコピーを考えて。
感想
2024年はますます進化を遂げるであろうAIサービス。活用できる人と使わない人の二極化が進み、今後ますますその差が顕著になると言われています。本書はそれなりの活用事例が紹介されているので、うまく精度の高い結果を出せない、どの書籍を選んでいいかわからないという方にはおすすめ。AIをうまく活用するためには、使用頻度を高めプロンプトの精度を上げていくことがキーとなりそうです。
グラフィックデザイナー/アートディレクター
日本グラフィックデザイン協会(JAGDA)会員
宅地建物取引士
1982年北海道生まれ。大学卒業後、広告制作会社を経て広告代理店勤務。その後はフリーランスとして、多様な事業形態の中でグラフィックデザイン業務に従事。直近では事業会社にて、通信講座の事業責任者というポジションで、EC事業の運営及びマーケティングを7年に渡り主導。広告業界・デザイン共に20年以上の経験と、Word Pressを活用したWEB・LPデザインは10年の実績があります。特にハウジンググラフィックの実績が豊富で、通信事業で培った経営目線のマーケティングが強み。