【不動産広告】中小企業のためのチラシ制作

不動産チラシ制作

この記事では、不動産広告20年の実績を持つグラフィックデザイナー兼マーケターが、チラシ制作のマーケティング戦略について解説します。

情報を出せば売れる時代は終わった。

情報過多の現在において、自分が欲しい情報にすぐにアクセスができるようになった反面、情報が多すぎて選ぶことに悩んでしまう時代となってしまいました。現代人の1日の情報量は、平安時代の人々の一生分、江戸時代の人々の一年分に相当すると言われています。

あなたの商品やサービスの価値をお客様はしっかりと認識してくれているでしょうか?

不動産にとって主要な広告となるチラシやWEBサイトに必要なマーケティング戦略について見ていきましょう。

知っておくべき不動産広告たった4つのマーケティング理論

マーケティング基本中の基本である4つのポイント。土台となるこの4つのポイントを抑えることができていてはじめて、売れる仕組みができます。体系的に整理されている理論を基盤にPDCAを回していきましょう。

  1. (何を売るか)ベネフィットー顧客にとっての価値
  2. (誰に売るか)セグメンテーションとターゲティングー顧客を分けて絞る
  3. (買う理由を作る)差別化ー競合よりも高い価値を提供する
  4. (価値を届ける)4Pー価値を実現するための製品・価格・販路・広告

もちろんこの他にも、知っておくべきことはたくさんありますが、この基本ができていないと実戦で応用することができません。まずは当たり前のことをしっかりと当たり前に実行することから始めましょう。

今回は特に広告作りに必要な2点に絞って解説していきます。

【何を売るか】ベネフィットー顧客にとっての価値

ベネフィットとは、顧客にとっての価値。売り物(サービス)自体に価値があるのではなく、売り物(サービス)がもたらす効果に価値がある。顧客は売り物(サービス)を買っているのではなく、効果を買っているのであり、効果を得るための道具を買っている。

不動産ベネフィット
不動産価値

不動産におけるベネフィット(得られる体験や価値)とは?

例えば、引越しを決めた人に「なぜ引越したのか」を尋ねると以下のような回答が得られると思います。

  • 引越した人/安かったから、広いから、駅近だから、オシャレだから、快適だから、新しいから、会社に近いから、優越感を感じられるから
  • 引越さない人/今のままで不満がない、特にこだわりがない、お金がかかる

これがすなわち顧客にとっての価値であり、ベネフィットです。つまり引越した理由がベネフィットだからです。何かを買おうとするには理由がある、それが買う理由。

機能的ベネフィットと情緒的ベネフィットに分けられる

ベネフィットには機能的ベネフィットと情緒的ベネフィット2つが存在します。

  • 不動産における機能的ベネフィット/広い、駅近、安い、快適
  • 不動産における情緒的ベネフィット/おしゃれ、かっこいい、名誉・ステータス

人間の3大欲求を刺激する

価値とは人間の欲求や欲望を叶えることが重要。マズローの欲求5段階説が有名だが、それをさらに修正したアルダファー氏が唱えたERG理論を元に人間では誰しもが持っている本源的な欲求について見ていきます。

  • 生存欲求(Existence)/生き続けたい、肉体的な快楽
  • 社会欲求(Realatedness)/他人の関係においてよく思われたい
  • 自己欲求(Growth)/他人とは無関係に自分の中で完結する

仮に住宅の購入を例に挙げるとこのようなイメージになります。

  • 生存欲求/広くて便利な設備が揃って快適
  • 社会欲求/素敵なお家ですねと言われる
  • 自己欲求/マイホームに住む達成感

では「駅徒歩5分」の立地を伝わりやすい価値に変換するとどうでしょう?

特徴/〇〇駅徒歩5分

ベネフィット(価値・体験)

  • 傘をささずに駅まで行ける
  • 少しぐらい寝坊をしても遅刻の心配なし
  • 家族で遠出するのにも車いらず

などなど。ターゲットによってベネフィット(ベネフィットセグメント)は異なるため、アプローチの方法をしっかりと考える必要があります。

そして顧客に刺さる文章は、特徴や機能を語るよりも、顧客が導入することで得られる価値=体験を語ることが有効です。人は感情でモノを買うのです。「特徴を語るな、ベネフィットを語れ。」

特に業界の風習になっているマンションポエム。個人的にはすごい好きですが、正直ベネフィットを伝えられているとは感じません。

大手はブランド力でなんとかなるかもしれませんが、中小企業はそうもいきません。

【買う理由を作る】差別化ー競合よりも高い価値を提供する

商品・サービスの差別化は3つに分類され、どの戦略を採用するかは経営全体に関わる選択になります。

不動産差別化
不動産広告のイメージ

安い、美味い、早いの「手軽軸」

チェーン化して薄利多売のビジネスモデル、効率的な中央集権型の組織。

最高品質、最新技術の「商品軸」

自由な雰囲気を重視した、開発に特化した創造性の高い少数精鋭型の組織。

顧客ニーズを知り尽くし、寄り添う「密着軸」

顧客の意見が重視されるため、接点を持つ営業パーソンが最高に優秀な組織。

基本的にこの3つの戦略全てを行うことは不可能で、通常は一つに絞ります。最悪なのは3つ全てを狙い中途半端になること。仮に軸を一つに絞っても、他の軸で平均点以上の価値を提供しなければいけません。

どんなに早くて安くても(手軽軸)味がひどい(商品軸)店はダメでしょうし、どんなに美味しくても(商品軸)、店員の態度が劣悪(密着軸)な店もダメですよね。

貴社でなければならない理由はなんですか?

このように、どの軸で勝負するかは非常に重要な戦略になってきます。今や差別化せずして、選ばれることが難しい時代です。顧客が決める理由=競合優位性を明確に提示することが、反響獲得の肝となってくるのです。

反響を獲得するための不動産チラシとは

不動産チラシ

このように体系化された戦略をしっかりと理解している上で広告を作ることが必要です。チラシで顕在層や潜在層にアプローチ、チラシだけでは語りきれない価値をLPで訴求する。この流れが今の時代にあった強力な導線となるんです。

ビジュアルとキャッチコピーで、顧客が感じる価値(=ベネフィット)を表現することができれば、価値が伝わり自ずと反響獲得も実現します。

チラシ(マイソク)と不動産LPで反響率UP

チラシからいきなり公式サイトに飛ぶと、ストーリー(シナリオ)が崩れてしまいます。公式サイト=パンフレット(カタログ)を見せるのはもっと温度が高くなった後です。チラシと同じアプローチで、より詳細に価値を伝えることに重点をおいたLPを設置することで、反響を高めるのが狙いです。

損をしたくない心理を活用した導線設計

ここで一番重要なのが、効果測定をできるような仕組みを作ることです。LINE登録やメルマガ登録など、チラシ限定の特典をつけることで必ず流入元がチラシだとわかるように、QRコード等を設置することで、流入元を数値化ができ、お得感も出すことができます。

例)このチラシ限定でLINE友だち登録するとアマギフ2,000円プレゼント!など

特にBtoCにおいてはLINEマーケティングが有効です。開封率の高く効果的なナーチャリングが可能なLINEを使わない手はありません。

簡単な差別化で効果を出す不動産買取チラシ・不動産売却チラシ

多くの情報で溢れている不動産を買い取りますや、売却不動産募集のチラシ。まだまだ当たり前のことができていない会社が多いです。

無料査定、効果買取、仲介手数料無料、秘密厳守、相談無料、親切丁寧など、どこも同じような内容で、大きな差別化ができていないのが現状です。小さな仕組みですが、「お問い合わせ特典」を充実させることが意外にできていません。こういう小さな施策も網羅しながら広告を作成することが大事です。

不動産広告20年の実績とマーケティング経験

グラフィックデザイン×宅地建物取引士×マーケティング

折込チラシやポスティングチラシをはじめ広告の制作は、ぜひマーケティングに精通したグラフィックイノベーションにお問い合わせください。賃貸、分譲問わず、マンション・戸建・土地に関する広告の相談を受付いたします。今なら企画・提案を無償で実施いたします。どうぞお気軽にお問合せフォームよりご相談ください。

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